別所の魅力伝え隊

こんにちは。
サービスマネージャーの井出です。

別所温泉で7月と言えば・・・という事で、
今回は別所の伝統行事「岳の幟（たけののぼり）」を
ご紹介いたします。



「岳の幟」は、
別所温泉に５００年以上も前から伝わる雨乞いのお祭りで、
国の重要無形民俗文化財にも指定されております。

毎年7月15日に一番近い日曜日に開催されるお祭りで、
竹竿に反物をつけた幟をかついだ、
数十本の色とりどりの幟行列が、
別所温泉の西にそびえる山、夫神岳の山頂から
別所神社にかけて温泉街を練り歩くという、
天下の奇祭ともいわれている珍しい行事です。

途中各所で、笛や太鼓のリズムに合わせて、
地元の小学生たちが竹を打ち鳴らす「ささら踊り」や、
「三頭獅子」による舞いが奉納されます。



この伝統行事の起源は、
この地域が昔から水不足で悩まされていたことに由来します。
別所温泉がある上田・塩田地方は
全国的にも降水量が少ない地域で、
その昔、別所が大干ばつに苦しんでいた頃の話。
村人は村にそびえたつ夫神岳の山の神様に
雨乞いの祈願をしたところ、
恵みの雨が降り作物がよみがえりました。
それ以来、夫神岳山頂に祠を建て九頭竜神をまつり、
毎年各家で織った布を奉納し、
感謝と祈願をしたのが始まりとされています。

また「岳の幟」は
長野オリンピックの閉会式でも披露され、
有名になったので
ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本来であれば今年で第518回を数えるこのお祭りですが、
新型コロナウイルスの影響で、残念ながら昨年に続き
幟行列・ささら踊り・三頭獅子舞が中止になりました。
夫神岳と別所神社での神事のみ、
地元役員に限定して行われます。

来年こそは色鮮やかな幟で温泉街が彩られ、
多くのお客様で賑わう事を願っております。

ちなみに、別所温泉街のマンホールは
「岳の幟」がデザインされています。
お越しの際は、是非チェックしてみてください♪